なぜ「マイコン徹底入門」?

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みなさんこんにちは。マイコン徹底入門の筆者の川内康雄です。
マイコン徹底入門は初心者向けのマイコン入門書です。今回は皆さんにどうしてマイコン徹底入門をお勧めするのか、マイコン徹底入門のアピールポイントを紹介します。ポイントは3つ有ります。
・徹底的な解説
・無償の開発環境
・200個以上のサンプルプログラム
です。

まず一つ目のポイントは徹底的な解説です。
私がマイコン徹底入門を執筆しようと思い立ったのは、私自身がマイコン開発に入門したときにさかのぼります。当時右も左もわからなかった私は、電気回路入門やマイコン入門と銘打った本を手に取ってみました。しかしたくさん本を読んでもなかなか理解が進みませんでした。それは入門書とはいっても、結局はある程度、この分野や数学の知識を持っていることを前提にしていたり、解説が簡潔だったりするものがほとんどだったからです。想定する読者のレベルを落とした本ももちろんあったのですが、そうすると今度は、開発に必要な情報が大きく不足していました。
そこで私のこの経験から、
・前提知識が無くても読める
・開発に必要な知識を全部解説している
本を書こうと思い立ち、できあがったのがこの本、マイコン徹底入門です。
そんな経緯で、理解のために必要な説明、開発のために必要な情報を不足なく盛り込んでいったため、マイコン徹底入門は、マイコン入門書としては異例のボリュームになっています。
ちなみに、私の本業はまったくの畑違いなので、書籍の内容が本当に大丈夫なのかとご心配になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、マイコン徹底入門は、STMicroelectronicsの日本のサポートチームが全面的に監修していますので、安心してください。

マイコン徹底入門をお勧めする2つめの理由は無償の開発環境です。
マイコン開発では、多くの場合、利用するマイコンメーカーが発売している統合開発環境を利用することになります。こういったツールは、非常に高価で、個人レベルではなかなか手が届きません。無償版が提供されることもあるのですが、コードサイズが制限されていたり、商用利用が制限されていたりと、本格的に使用するのは現実的ではありません。
そうなると個人レベルの開発では無償で利用できるオープンソースツールを利用することになるのですが、この場合、ちゃんと動作する環境を構築するまでに、とても苦労します。実際筆者も、使い物になる環境を作るのに大分と時間を費やしました。
そこで本書では、STM32を使った開発に必要になる、オープンソース開発環境の構築方法を、インストールから設定まで、詳細に解説しています。無償の書き込みツール、無償のリアルタイムOSの利用方法も詳しく説明しました。
また使用している統合開発環境は定番のEclipseですから、機能としては商用開発環境に見劣りしないものになっているはずです。

マイコン徹底入門をお勧めする3つめの理由は、サンプルプログラムです。
マイコン開発は、詰まるところ、マイコンに内蔵されている、IOや通信回路などのペリフェラルを操作するソフトウェアの開発であるということができます。STM32の場合、包括的なファームウェアライブラリがありますから、ペリフェラルの操作は大分と楽です。
とはいっても、各ペリフェラルに、実際にどういった設定をしたら、希望通りの操作ができるかは、リファレンスマニュアルをじっくりと読み込まないとわかりません。また設定をしてみても、思った通りに動作するかどうかは、実際に動かしてみないとわかりません。STMicroelectoronicsからは、ファームウェアライブラリを使用したサンプルプログラムが提供されてはいるのですが、応用的な内容のものがほとんどで、入門者にはとっつきにくいところがあります。また数も少ないので、ペリフェラルの各種の使用方法をカバーできていません。
そこで本書では、STM32の各機能について、本書で解説している各利用方法、ほぼすべてについて、すぐに利用できるサンプルプログラムを付けました。サンプルプログラムの数は合計で200個を超えています。もちろん実際に動作確認済みです。センサやアクチュエータを利用するサンプルも多いので、フィジカルコンピューティングにも活用できます。サンプルプログラムで使用する回路はシンプルで、ブレッドボードで再現できるものばかりです。
このサンプルプログラムを使えば、ペリフェラルをどうやって操作するかという点で頭を悩ませる必要はありません。皆さんはマイコンの各ペリフェラルを組み合わせて、新しい作品を作り出すことに集中できます。

以上、
・徹底的な解説
・無償の開発環境
・200個以上のサンプルプログラム
が、マイコン徹底入門をお勧めする3つの理由です。
是非皆さんもマイコン徹底入門でマイコン開発に入門してください。