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STM32にはバックアップレジスタが備わっています。RAMや通常のレジスタの内容は、電源が切れると(VDDの供給が停止すると)、その内容は失われます。一方、バックアップレジスタは、VDDの供給が停止しても、VBAT端子にわずかな電流を流していさえすれば、内容を保持できます。VDDの供給が再開したときには、記録しておいたバックアップレジスタの内容を読み出して、データとして活用できます。バックアップレジスタは一種の不揮発性データ記憶装置といえるでしょう。
電源が切れている間にデータを保持するものとしては、バックアップレジスタ以外にも、フラッシュメモリがあります。フラッシュメモリと比較したときのバックアップレジスタの特徴(長所・短所)は、
・書き換え回数が事実上無制限
・書き換えが高速
・書き換えプログラムがシンプル
・タンパー検出機能が使用できる
・内容を保持するためには電源の供給が必要
・容量が小さい
といったところです。
フラッシュメモリはプログラムコードのために使用している以外の部分はすべてデータ記憶用の領域として活用できますから数十?数百Kバイト単位の容量があります。一方、バックアップレジスタの容量は、低容量・中容量デバイスで20バイト、高容量デバイスで84バイトです。
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