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本書ではSitronixのカラー液晶コントローラチップであるST7735を実装した液晶モジュールであるZY-FGD1442701V1を利用します。この液晶モジュールはaitendoで安価に入手可能です。筆者の購入時は900円でした。
前項までのモノクロ液晶の利用方法と同じく、その液晶の利用方法というのは、すなわちコントローラチップの利用方法となります。モノクロ液晶の場合は、キャラクタ液晶でも、グラフィック液晶でも、定番コントローラチップがありました。一方、カラー液晶は種類が多いこともあり、コントローラチップもこれが定番といったものがありません。本書ではST7735を題材として解説しますが、皆さんが今後使用するチップがこれを同じとは限りません。ただコントローラチップの基本的な使用方法というのは似通っていることが多いですから、ST7735を題材として、だいたいの要領を掴むようにしてください。
なお「似通っている」といいましたが、これはその液晶なりコントローラチップがMPUインターフェースを採用している場合です。これに対してRGBインターフェースを採用している液晶は操作方法が大分と異なります。RGBインターフェースというのは、液晶がデータを記録するRAMを搭載しておらず、常時マイコン側から、表示内容を送信し続ける必要がある液晶のことです。RGBインターフェースの液晶は、サイズが大きいものが多く、結果としてデータ量も大きくなりますので、処理能力の小さいマイコンでは表示自体が困難な場合が多いです。MPUインターフェースというのは、マイコンとの接続を想定して、シリアルやパラレル接続で、コントローラチップ内のRAMを操作して、表示内容をコントロールする接続方法のことです。マイコン側からすれば、表示内容を変更したいときだけデータを送ればよいので、処理の負担が小さいです。ST7735はMPUインターフェースの液晶で、マイコンからも簡単に操作ができます。
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