Previous: 5.1. XBee |
Up: 5.1. XBee |
Next: 5.1.2. 通信テスト |
ここで無線通信に挑戦してみましょう。無線で通信ができると、機器の遠隔操作や、離れて設置したセンサの検出値を取得するといったことができます。
無線通信を行う場合には、使用する電波の周波数にいくつかの選択肢がありますが、ISMバンドと呼ばれる2.4GHz帯を使用することが一般的です。2.4GHz帯であれば、送信出力が一定範囲内であれば、無線免許が無くても、無線機器を利用することができます。いわゆる無線LANやBluetoothも2.4GHz帯を使用しています。
2.4GHz帯で通信するとして、実際に通信をするにはその周波数に対応した通信機器が必要です。2.4GHz帯での通信はスペクトラム変調や周波数ホッピングといった高度な通信方式を用いるため、通信機器の自作は現実的ではありません。たとえ作れたとしても接続の互換性がなければ、実用性が低いでしょう。
組み込み機器が2.4GHz帯で通信するための通信規格としては、IEEEの802.15.4があります。802.15.4は低消費電力、低価格を特徴とする通信規格です。802.15.4に準拠する通信機器は多く発売されているため、通常は802.15.4を使用するのが現実的でしょう。Bluetoothでもよいのですが、通信規格が複雑なため、802.15.4に比べると消費電力が多くなり、通信機器のコストが高く付くのが難点です。ちなみに802.15.4に論理層以上の仕様を付加したものがZigbee規格です。
802.15.4の通信モジュールとして安価に入手可能なのがDigi International(旧Maxstream)のXBeeです(写真 10?9)。
写真 10?9 XBeeモジュール
***P6021459***
XBeeは安価な802.15.4モジュールで、実売価格は一つあたり3000円程度です。通信販売で簡単に購入可能ですし、最近は電子部品店の店頭でも見かけるようになりました。ファームウェアの書き換えによってバージョンアップが可能であり、製品によっては、Zigbeeにも対応可能です。
Previous: 5.1. XBee |
Up: 5.1. XBee |
Next: 5.1.2. 通信テスト |