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ソースコードの入力に際しては、「メモ帳」などのエディタでプログラムを入力し、「コマンドプロンプト」といった操作コンソールからコンパイラを起動するという方法が極々プリミティブかつ伝統的な開発方法で、今でもこのような方法でプログラム開発を行っている方もいらっしゃいます。しかし各ツールがばらばらになっている状態では、手動で行う手間の部分が多くなり、作業がスムーズに行えません。特に組み込み開発では使用するツールが多く、PCの画面がツールのウィンドウだらけになってしまいます。
そこでオープンソースツールを使用して開発する場合でも、統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)を使用することをお勧めします。そこで本書ではJavaベースの定番IDEであるEclipseを使用して開発を行います。Eclipseは当初米IBMが商用ソフトとして開発していたものですが、2001年11月にオープンソース化され、今では多くの開発者が開発に参加し、また、実際に多くの開発者が利用するツールとなっています。特にJava開発ではデフォルトツールであるといってもよいでしょう。
図1?4 http://www.eclipse.org
組み込み開発でEclipseを使用することはシェア的な意味ではまだあまり一般的ではないといえますが、現在、C言語プラグイン(ソフトウェア本体に追加することによって機能拡張をするためのプログラム)や組み込み開発を便利にする多くのプラグインが提供されており、組み込み開発用途として十分に強力な開発環境となっています。適切に設定を行うことにより、Eclipse上で、コード入力、コンパイル、リンク、Flash書き込み、デバッグ、シリアルモニタリングのすべてを行うことが可能です。
本書でも、Eclipse本体に、マイコン開発に有用なプラグインを追加して、開発を行っていきます。
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