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STM32のファームウェアを実際に使用する場合、通常はファームウェアのコード自体の各所を修正する必要があります。ただ設定の変更の度に修正変更をするのは面倒です。そこで本書の環境ではmakefile.inというファイル一つを修正すれば、個々のファームウェアを修正しなくても済むようにしています。各設定の具体的な効果については次項以降で解説します。
STM32プロジェクトのルートにあるmakefile.inを開いてください。
1~8行目までは使用するマイコンボードをどれにするかの設定です。使用するマイコンボードの名称が入った行のコメントを外し、使用しないマイコンボードの行をコメントアウトしてください。
# select board name #STM32_P103 = 1 #STM32_H103 = 1 #CQ_STARM = 1 #CQ_ST103Z = 1 #STM3210E_EVAL = 1 STBee = 1 #STBee_Mini = 1 |
10~14行目までは書き込み方法の設定です。使用する書き込み方法の名称が入った行のコメントを外し、使用しない書き込み方法の行をコメントアウトしてください。
# select way to write flash #FT2232_JTAG = 1 #STLINK_JTAG = 1 DFU = 1 #UART = 1 |
16~20行目まではデバッグ等で使用するシリアルポートをどれにするかです。使用するポート名称が入った行のコメントを外し、使用しないポートの行をコメントアウトしてください。VCPはSTM32の仮想COMポートを使用する場合です。
# select serial port for debug #USART1 = 1 #USART2 = 1 #USART3 = 1 VCP = 1 |
22~23行目まではシリアルポートを使用するプログラムで、プログラム開始時に一時停止させるかどうかの設定です。仮想COMポートを使用する場合は一時停止させると便利です。一時停止させる場合にはコメントを外してください。一時停止させない場合にはコメントアウトしてください。
# CPU can stop at start up until serial data send. This is for a wait until VCP connection. STOP_AT_START_UP = -DSTOP_AT_STARTUP |
25~26行目まではFree RTOSを使用するかどうかの設定です。一時停止させる場合にはコメントを外してください。使用する場合にはコメントを外してください。
# Uncomment below if you use Free-RTOS #USE_FREERTOS = 1 |
これだけでファームウェア・設定ファイルの修正は完了しますので、早く開発を始めたい場合には、5.5に進んでください。各設定の意味を確認しておきたい方は次項以降を確認してください。
makefile.inや次項以降の設定を修正した場合には、ユーザプログラムをビルドする前に、ライブラリをビルドしておく必要があります(6.1.1)。
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