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ここまでFreeRTOSの各機能を見てきました。これらの機能はばらばらに使用して意味があるのではなく、実際に一つをアプリケーションとして機能させて初めて、その有用性を発揮します。
本項では実際にRTOSを使用したアプリケーションを作成して、RTOSが組み込み機器の開発にどのように役立つのかを実感してみたいと思います。
RTOSを使ったサンプルとして適当なのは、複数のタスクが並行して動作するタイプのものです。そこで以下のような仕様のマウス型ロボットを作成することにします。マウス型というにはちょっと大きいのですが、使いたいモータユニットから先に決めたのでこのサイズになりました。このマウスを無線操縦するためのコントローラも作成します。
皆さんに同じものを作ってもらっても意味がありませんので、回路やプログラムの解説は最小限にとどめます。RTOSを利用したプロジェクトの構築例として、各周辺回路をRTOS上で利用する方法の参考として活用していただければと思います。コードを読む際には、RTOSを利用したことにより各タスクが独立して再利用可能なプログラムになっている点と、それでも各タスクが連携して一つのシステムとして動作している点に着目してください。
なお現状では最適化コンパイルをすると一部(シリアル・液晶等)の動作が不良になりますので、debugターゲットでコンパイルしてください。
ブックガイド 2 ロボット
『別冊ロボコンマガジン ロボコン部品ガイド』,2008年版,オーム社. 「ロボコン」と描かれていますが、ロボット作成の際によく使用する部品が多く紹介されています。知識の補充によいでしょう。
浅野健一;『勝てるロボコン相撲ロボットの作り方』,東京電機大学出版局,2001年7月. 吉岡謙;『必勝ラジコン型相撲ロボット製作テクニック』,オーム社,2004年5月. ちょっと大型なのですが、マウス型ロボットの機構的な部分の作り方の参考になると思います。
『二足歩行ホビーロボットがわかる本』,2007年12月,?出版社. 岩気裕司;『カスタムロボットパーフェクトブック』,毎日コミュニケーションズ,2008年3月. 吉野耕司;『60日でできる!二足歩行ロボット自作入門』,毎日コミュニケーションズ,2007年8月. 西村輝一;『ROBO-ONEのための二足歩行ロボット製作ガイド』,オーム社,2004年6月. 2足歩行ロボットの作り方の解説です。どのロボットもマイコンが中心的要素として使用されていることがよくわかります。
梶田秀司;『ヒューマノイドロボット』,オーム社,2005年4月. 2足歩行を実現させるために必要になる各種の技術要素が詳しく解説されています。本になっているものが少ないので貴重だと思います。 |
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